ビザなし海外移住に興味ある人が増えている?
ここ最近、海外移住を本格的に考える人が増えてきているようですね。
その動機は、日本が嫌だから出て行きたいというのではなく「移住先のような静かな環境で暮らしたいから」とか「自分の趣味に適した場所だから」など「自分の好きなところで暮らしたい!! 」という理由が半数以上を占めているそうです。
一方「海外移住に興味はあるけど、移住はしない」と答えた人の移住しない理由は「資金がない」「語学力に不安がある」「治安が心配」「現地に知り合いが居ない」だそうです。
納得できますよね。海外移住を実現できない壁というのは、「資金」「語学力」「治安」「人脈」のようですね。でも、短期でビザなしだったらどうでしょうか? とりあえず行ってみて海外移住とはどんなものか? というのを知るために挑戦してみるのもいいですよね。
それから、本当に永住権が取れるのか?、本当にその国で永住権を取りたいのか? を考えればよいと思います。
最近ではブログやテレビなどで、短期でビザなし海外移住をしている日本人の様子を頻繁に見ることができるようになったので、自分もリタイア後は短期でもいいから、とにかく海外移住してみたい !・・・と考えて熱心に調べている人もたくさんいるようです。
日本人が住みやすい海外移住先ランキング
海外移住先として人気があるのは、
1位 アメリカ
2位 中国
3位 オーストラリア
4位 タイ
5位 カナダ
6位 イギリス (2018年現在)
となっているようです。できることならこのような国に住んでみたい。
でも、現実的に考えてみると、これらの国は永住権を取るのはとってもハードルが高いです。
そこで今回はビザがなし、長期滞在もしやすい、永住も可能であるという短期で海外移住しやすい国に焦点を当ててみました。
ビザなしで短期海外移住できる国と期間
下記の国は「日本に居住していて日本のパスポートを所有していること」が条件で、短期の滞在にはビザを免除している国です。ロングステイの候補となる主な国とその滞在可能期間は下記の通りです。なお、滞在期間は国により異なります。
注意: 下記に記載している日数は滞在最長期間です。
入国審査官の判断によって減日数となることもあります。
また、パスポートの有効残存期間がその条件に定められている国もあります。
=アジア=
・インドネシア/60日
・タイ/30日
・ベトナム/15日
・フィリピン/21日
・マレーシア/3ヶ月
・台湾/30日
・中国/14日
・香港/3ヶ月
=ヨーロッパ=
・アイルランド/6ヶ月
・イギリス/6ヶ月
・イタリア/90日
・スペイン/90日
・ポルトガル/90日
・マルタ/90日
=北アメリカ=
・アメリカ合衆国/90日
・カナダ/6ヶ月
=オセアニア=
・タヒチ/1ヶ月
・ニュージーランド/3ヶ月
・ニューカレドニア/1ヶ月
・フィジー/4ヶ月
ビザなしで短期海外移住できる主な国
■タイ
タイは、親日で、日本との関わりも深く治安も安定していることから日本人のロングステイ移住者も多く住んでいます。同じ仏教国であり食生活も米食を主体としたスタイルなので、美味しくいただけます。「微笑みの国」と呼ばれるタイの人々はいつも微笑みを絶やさずフレンドリーで親しみやすい人柄です。
タイは熱帯に属し平均気温は約29度と1年中気候が温暖、または暑いです。一番暑いのが4,5月で、6月から10月頃はスコールが集中して降る雨季です。その後11月ごろから2月頃までは乾期で比較的過ごしくタイのベストシーズンとなります。
現在はタイ国内に日本の現地生産工場が数多くあり、日本人数は駐在員だけで、3万人程いるといわれています。首都であるバンコクには、タイが好きで働いている日本人も数多くいます。タイは基本的には親日国家で、タイの若者を中心に日本ブームが起こっているほどです。
タイは、王室を持つ立憲君主制国家で、国民は現国王を敬愛しており、王室を批判するようなことは絶対に慎みましょう。また、仏教文化の色濃い国家で街中に寺院も多く国民の95%が上座部仏教徒、男性は一度は出家する人が多くいて、信仰心は厚く僧侶は尊敬されています。
■タイの滞在ビザについて
・30日以内の入国⇒日本人の場合、出国用の航空券を所持していれば30日以内の滞在ではビザなしで入国できます。
パスポートの残存有効期限については正式な規定はありません。しかし、滞在延長することも想定して、残存日数が6ヶ月ない場合は新しいパスポートを取得しておいた方がいいでしょう。
・30日以上の滞在⇒観光ビザを取得することで、シングル60日×1回、延長すればダブル60日×2回、さらに延長すればトリプル60日×3回、まで滞在することができます。
・いずれも60日以内に一度の滞在延長(30日)が可能
・数次ビザの場合にはその延長期限内に一度出国して再入国することが必要。
・トリプルの場合には、各回延長すれば、最大で270日以内の滞在となりますが、その間に2回の一時出国を挟まなければならない。
・必ずしも申請通りのビザが許可されるわけではありません。
・各延長手続きは最寄の入国管理局で行うことができます。
・各回の一時出国では、ラオスやマレーシアなど周辺国への小旅行がおすすめです。
・長期のロングステイ⇒年金ビザとロングステイビザの2つの制度があります。
・いずれのビザも滞在が90日を超える場合には、3ヶ月ごとに入国管理事務所に所定の滞在報告を提出する必要があります。
■マレーシア
マレーシアは、とても治安が良く政治経済の面でも安定した国です。都会的で清潔なビルが立ち並び、また豊かな自然環境も素晴らしい国です。マハティール前首相の東方政策による親日度の高さは有名で、他に物価の安さなどから、ここ数年ロングステイの人気度が高まっている滞在地です。また共通語として英語が使われるので、英語が話せると人との会話がよく通じます。
マレーシアは、熱帯雨林気候に属し、年間を通し日中の平均気温が32度、夜間の平均気温が22度と一定した熱帯気候です。雨は年間を通してよく降り、平均月間降雨量は200~250ミリです。
日本との関係は、投資や貿易、技術協力などをを通じ緊密な経済関係があります。現アブドゥラ首相も東方政策を継続しており、日本との関係は良好です。
また、多民族、多言語、多宗教の国で、30以上の民族が住んでいます。それぞれ話す言葉も信仰する宗教も違います。外見も彫りの深い顔立ちのインド系やマレー系、我々日本人に近い中華系、南方系の先住民などが混沌として生活しており、それぞれの服装も違いがあります。
こうした多民族複合国家では、民族間や宗教の違いが対立となることもありますが、マレーシアではこれまで一度もそうした争いごとが表面化したことはありません。政治レベルでも民間レベルでも、それぞれが互いを尊重しあいながらも干渉せずに暮らしている国と言えます。
■マレーシアの滞在ビザについて
・マレーシアへの入国⇒日本人の場合、パスポートの残存有効期限が滞在予定日数に加えて6ヶ月以上あることが必要。
・3ヶ月以内の滞在⇒ビザを取得する必要はなし。ただ、出国用(もしくは近隣第3国からの出国)の航空券かその予約確認書を所持していることが条件となります。
・3ヶ月以上の滞在⇒ビザなしの期限が近づくと、いったん出国して再入国すれば、再び3ヶ月以内の滞在許可を得ることができます。
しかし、1年間を通して6ヶ月以内がその滞在リミットで、再入国の際には入国管理官の判断で日数を減らされることもあり、また場合によっては入国を拒否されることもあります。
・ロングステイ⇒主にシニア層を対象とした「マレーシア・マイセカンドホームプログラム」というロングステイビザの制度が取得できる。
・「マレーシア・マイセカンドホームプログラム」ビザを取得すると、5年間、多様多種で滞在することができ、その5年間はいつでも好きなときに好きな期間滞在することができます。
・延長申請⇒5年の期限が来たら延長が可能で、滞在条件を満たしている限りは一生マレーシアに滞在することも可能です。これには就労する必要がない経済力を示すものが要求されます。
・ビザ取得に際してはマレーシア移民局が定める要件を満たす必要があります。年齢制限はありません。
・50歳未満の場合にはその要件が厳しくなります。
・マレーシアで受診した健康診断書の提出とマレーシアでの保証人が必要。もし現地の友人がいない場合には、マレーシア政府公認のロングステイコンサルタントに依頼します。
■フィリピン
フィリピンは、日本からも近く温暖で豊かな自然がある国です。リタイア後の年金を中心として暮らすには、物価も安く経済面でも大きな魅力のある国です。治安面でやや安定さにかける地域もありますが、海外移住・ロングステイの候補地となるような良い地域を選択すればさほど心配することはないでしょう。
フィリピンは、西太平洋上に浮かぶ約7千の島々からなっており、年平均気温が26~27度で1年を通して気温や湿度の高い熱帯モンスーン型気候です。季節風の影響により、乾季、暑季、雨季の3つの季節があります。
フィリピンでは地理的な違いで気候に地域差があります。ですが、雨季といっても日本のように1日雨が降る続くことはなく、短いスコールがあるだけなので移動などはし易いです。また、セブなどは、1年を通してあまり明確な変化がなく、雨期もはっきりしていません。
日本との関係は、活発な貿易や投資、経済協力関係を背景にして両国関係は極めて良好です。日本はフィリピンの最大の援助供与国であり、フィリピンが受け取るODAの半分以上を日本が供与しています。また、フィリピンにとって日本はアメリカに次ぐ貿易相手国で、フィリピンからはバナナや魚介類、半導体、日本からは主に電気部品、自動車部品を輸出入しています。
フィリピンの諸民族は、言語や文化、人種的に極めて複雑な構成となっています。それは、過去数千年以上をかけて、多くの異なる民族がフィリピンに移住し、重なり合った文化層を形成したことからきています。言語数は134のグループに分けられ、宗教的には多数を占めるキリスト教徒、イスラム教徒、少数民族の持つ伝統的な土着の宗教の3つに分かれます。国民性は、陽気で楽天的、親切といわれ「フィリピーノ・ホスピタリティ」という言葉があるように外国人にも親切です。
■フィリピンの滞在ビザについて
・フィリピンへの入国⇒ 日本人の場合、パスポートの残存有効期限が滞在予定日数に加えて6ヶ月以上あることが必要。査証免除協定によって21日以内の観光滞在に限りビザを取得する必要はありません。
・滞在の延長⇒ 滞在期間満了の7日前までの申請が必要で、22日以上の滞在の場合には現地イミグレーションオフィスで、初回38日間、2回目の申請からは1ケ月毎の延長が可能です。延長の回数は、最長で1年間の延長が可能(延長する理由と手続きの状況によって異なる)通常のロングステイの場合には、ビザなし滞在でも問題はないでしょう。
・観光ビザを取得する⇒ 在日フィリピン公館(大使館・領事館)で、6ヶ月に滞在予定日数を加えた日数の残存期間のあるパスポートと必要書類を添えて、58日間の観光ビザが取得できます。観光ビザで60日間以上滞在する場合は、査証免除と同様の現地延長申請となります。
・ロングステイで長期の滞在⇒ 主にシニア層を対象とした特別居住退職者ビザ(SRRV)というロングステイビザの制度が設けられています。ロングステイとなっていますが、実質上は永住ビザでビザの期限は無期限です。
リタイア後に年金中心に暮らそうと考えている人にとって、特に経済面では魅力的な国です。人件費が安いのでメイドを頼むことも充分可能で、治安の良い住まいを確保さえすれば、豊かにのんびり過ごせる海外ロングステイ(永住)となるでしょう。
■他国のリタイヤメントビザにはない(SRRV)の特典
①ビザ取得後は永住権が得られ、再入国許可なしに自由に入出国ができる。
②免税で 7千USドル相当の家具、電気製品、身の回り品を持ち込むことができる。
③現地銀行に預金した5万ドルを土地や株式に投資運用できる。
④現地銀行に預金した5万ドルの利子は無税になる。
⑤フィリピンで新規事業の設立ができる。
⑥現地銀行に預金した5万ドルの利息、投資による配当などの保証。
⑦生活向上に関してアフターフォロー。
⑧病院の紹介、メイド、運転手、介護ヘルパーの斡旋と相談。
取得条件
①満35歳以上であること(配偶者並びに21歳未満の子を同行可)
②PRA(フィリピン退職庁)指定銀行に下記の貯金があること。
35~49歳 7.5万USドル
50歳以上 5万USドルを6ヶ月以上定期預金すること。
なお、3人目の扶養家族から、1人につき1.5万USドルの追加が必要。
■台湾
台湾と日本は互いに良い印象を抱いている国のひとつです。台湾の人々にアンケートを行った結果では、98%の台湾人が日本について「大好き」または「好き」と回答したほど、強烈な親日っぷりで知られています。そんな台湾を訪れた日本人の多くは台湾人が好きになります。
また、電通の調査によると台湾の18歳~64歳の人で、日本語を勉強している人は約200万人で、日本語学習経験者は約60.4%にもなります。このことから日本人に対して英語や中国語力をあまり求めていないことも分かります(就労の場合は除く)。そうした背景もあり、台湾では簡単な日本語なら通じる場面が多く、とても温かな気持ちになる瞬間が多いでしょう。
なお、台湾は日本の植民地だった時代がありますが、そのこと自体も「植民地にされていた」とネガティブな感情で受け継がれるのではなく「交通や産業、教育の基盤を整えてくれた」と好意的に受け止められています。現在でも学校の授業で統治時代について学ぶため、多くの若者が日本を尊敬し、憧れを抱いてくれています。
台湾は、温暖で情緒的な景色と豊かな自然を持つ国で、治安も良く都会の利便性もあり、また親日度も高いことから、他のアジア諸国と比較すると多少物価は高くなりますが、日本人海外ロングステイヤーには人気の高い滞在地です。
台湾は、日本の南西に位置する南北に細長く広がった島国で、沖縄とほぼ同緯度、与那国島とは110kmほどの距離にある温暖な気候の国です。北は亜熱帯気候で夏季以外は比較的気温が低いです。南は熱帯気候で北部では夏季を除けば比較的気温が低いのに対し、南部は冬季を除けば気温が30度を超えることが多くなっています。また日本のように四季はないようです。年間平均気温は、平地部と山岳地帯では大きな差がありますが、平地部では22~23度と温暖な気候です。
日本との経済関係では、日本の台湾への輸出品目は、電子、電気機械、繊維、鉄鋼金属製品などが主で、台湾から日本への輸出品目は、電子、電気機械、化学品、鉄鋼金属製品と、ほぼ同品目のやり取りをしており、ハイテク国同士の貿易関係がよくうかがえます。IT分野では日本からの輸出が上回りますが、それによって日本の生産技術の導入が台湾にもたらされることになり、概ね良好な関係が維持されているようです。
■台湾の滞在ビザについて
・台湾への入国⇒ 日本人の場合、パスポートの残存有効期間が到着時に3ヶ月以上あることが必要
・観光での30日以内の滞在⇒ ビザを取得する必要はありません。出国用(もしくは近隣第3国からの出国)の航空券か乗船券を所持していることが条件となります。ビザなしの入国では、30日期限以降の滞在延長はできません。
・31日以上60日以内の滞在⇒ 短期滞在ビザを事前に取得する必要があります。申請は、最寄の台北駐日経済文化代表処査証部にて必要書類を添えて手続きします。なお、60日を超える滞在延長はできません。
・台湾のリタイアメントビザ⇒ 2006年の2月より、日本人の退職者向けに新しく設けられたビザ。滞在期間はマルチプルタイプの6ヶ月となり、それ以降の延長はできません。申請は、最寄の台北駐日経済文化代表処査証部にて必要書類を添えて手続きします。この制度が実施された背景には、対日交流と日本人観光客の倍増計画がありますが、2005年に日本が台湾人の旅行者に対するビザ免除措置を恒久化させたことも影響しているようです。
【対象条件】
① 55歳以上の定年退職者で日本国籍を持つ人。
② 5万USドル以上の金融資産を保有する人。
③ 2の条件に満たない場合には年金受給者である人。
■ベトナム
フランス領土時代の面影を色濃く残し、さらに隣接する中国やカンボジアの食文化を吸収し、ベトナムは西洋と東洋の文化を見事に交差させながら、ドイモイ政策で開放的な国へと発展を遂げました。国土が南北に細長いため、北部と南部では気候や文化、民族、雰囲気など多くの面で異なりを見せ、それがまた大きな魅力として映り、近年は「女子旅」の特集も組まれるほど、観光面でも高い人気を誇っています。フランス文化の影響を残す街並みや雄大な世界遺産、またリゾート地も魅力のひとつですが、とりわけ物価の安さが大きな魅力となる滞在地です。
その勢いは中部の都市、ダナンへの直行便が就航したことにより、さらに加速度を増し、歴史保護地区として指定されている古い街並みが美しいホイアン、王朝時代の名残が反映されているフエなど、ホーチミンとハノイ以外の都市も新たな観光地として定着しています。
そんなベトナムで思いっきり堪能したい文化の一つが、美食の国ならではの食文化。日本人にも馴染み深い生春巻きやフォーはもちろん、バインセオやバインミー、ベトナム風ぜんざいのチェー、さらには本場のベトナムコーヒーなど、素材の風味を活かした豊かなバリエーションの料理を味わうことができます。
ベトナムで暮らす日本人は、およそ16,000人。世界では17番目に日本人が多い国で、2014年から一度も減少せず、緩やかに増え続けています。
しかし永住者となると極端に少なく、現在でも250人に満たない状況しかいません。ベトナムで永住権を申請できる対象は、国際結婚による配偶者などに限定されており、他国のように一定期間の就労や納税があったとしても、永住権は申請できません。なお、永住権を取得すると永住カードが発給され、ビザの取得は免除されますが、3年ごとに更新する必要があります。
■ベトナムの滞在ビザについて
・ベトナムは、以下の条件を満たしている有効な日本のパスポートを所持する日本人に対しては、ビザが免除されます。
①ベトナムでの滞在日数が入国日より15日を超えないこと。
②観光及びビジネスを入国目的とすること
③パスポートの有効期限が最低3か月以上あること
④往復航空券または第三国行き航空券を所有していること
・15日を超えるロングステイでの滞在⇒ 観光ビザを取得します。ビザは、パスポート、申請書、写真とビザ代金を添えて、日本にあるベトナムの大使館か領事館で申請手続きをします。通常、観光ビザは1ヶ月のシングルが基本ですが、3ヶ月のマルチビザも取得できるようです。
・現地での延長は原則的にはできないこととなっておりますが、実際には現地の代行業者を通すと2、3回の延長ができるようです。
・観光ビザで入国後の延長⇒ ビジネス・マルチビザへの変更が可能。ビジネス・マルチビザの場合には、最大で1年間の滞在が許可されますが、ビジネス上の招聘状などが必要となり、これも現地の代行業者で手続きが可能なようです。ビザについては、状況が変わることが多いので注意してください。
■バリ島(インドネシア)
バリ島はインドネシアの数ある島々のひとつで、政情が少し不安定な首都ジャカルタのあるジャワ島とは違い、インドネシア唯一のヒンドゥ教徒が数多く暮らす島です。本島と比べて比較的安定した治安と多様な自然、リタイアメント・ビザ制度がバリ島の大きな魅力です。
17,000以上もの島々から成り立つ世界最大の群島国家であるインドネシアでは、300以上の民族がそれぞれの伝統や文化を守りながら生活をしています。
旅行先として一番人気のバリ島は、神々が宿る島としての言い伝えも多く、その幻想的な佇まいに魅了され、世界中から多くの観光客が集まっています。一方、経済の中心地である首都のジャカルタは不安材料として捉えられていた治安に改善の兆しが見えており、生活を送りやすい環境が整いつつあります。
日本よりリーズナブルな生活費で暮らすことのできるバリ島への移住が注目を集めています。インドネシアの物価は徐々に値上がりしていますが、まだまだ全般的に安く、タクシーの初乗り料金は約80円。この料金なら炎天下の町でも気軽にタクシーに乗れ暑さをしのげます。また、賃貸物件も日本より低予算でプールや庭付きの物件を借りることも可能です。ただし、首都のジャカルタを中心に今ではセキュリティ上の不安があったので一軒家の人気は下降ぎみでコンドミニアムやアパートメントタイプの物件が主流になっています。
インドネシアは、首都のジャカルタがあるジャワ島をはじめ、バリ島のような小さな島々や大きなボルネオ島、スマトラ島などの1万数千の島々からなる国で、赤道直下の典型的な熱帯雨林気候のため、4月から10月頃までの過ごしやすい乾期とスコールがある雨期に分かれます。年間を通しての平均気温は28度くらいで、雨季は湿気は多いですが一日中降るようなことはなく夕方の短い時間だけです。
インドネシアにとって日本は輸出入両面で最大の貿易相手国で、インドネシアからの日本への主な輸出は、石油や液化天然ガス、石炭、鉱物資源、海産物、パルプなど大切なエネルギー供給国で、日本からは機械関係やプラスチック等の化学製品、鉄鋼、電気・電子機器などが輸出されています。
国内では地域により約300の言語が使われていますが、インドネシア語が公用語として使われています。
■インドネシアの滞在ビザについて
・インドネシアへの入国⇒ 2004年より短期入国に関しても有料の短期訪問ビザが義務付けられました。入国時点で残存期間が6ヵ月以上あることが条件で、短期訪問ビザは、7日以内の滞在で10USドル、30日以内の滞在で25ドルとなり、ジャカルタやバリのデンパサール空港では到着ビザが取得できます。延長による滞在は不可となっています。また、オーバーステイは1日につき20ドルの罰金で、60日を超えると禁固5年か2500万ルピアの罰金と厳しい措置がとられます。
・ソシアルビザ⇒ インドネシアでの文化交流や芸術を習得する、知人を訪問するといった目的の為のビザ。60日間までの滞在が有効で、以降30日毎に延長手続きができ、最大180日まで滞在可能です。
インドネシア国籍を持つスポンサーからのスポンサーレターなどの必要書類を添えて、在外インドネシア公館(大使館・領事館)で取得できます。シンガポールなどのエージェントを通すと、比較的短時間で容易に取得することができるようです。なお、就労や商業活動はできません。
・KITAS⇒ ロングステイ、海外移住ビザ
インドネシアが奨励しているビザで、主にリタイアして年金受給者である外国人をターゲットにした優遇ビザです。KIATASビザを取得すると、準インドネシア人扱いとなり、運転免許証(有効期間1年)の取得や銀行口座開設などが容易に行えます。
・有効期間は1年で、滞在条件が継続している限りは更新が可能です。取得方法は以下のいずれかを選択出来ます。
1.インドネシアに入国後に申請し、許可が下りた後に第3国にあるインドネシア在外公館で取得する。
2.日本で「ホリデー・ランシア」というリタイヤビザ希望者の為の短期ビザを取得後にインドネシアに入国、インドネシア国内で申請し、KIATASビザに切り替える。
■取得条件■
①申請時に55歳以上であること。
②パスポートの有効期間が18ヶ月以上あること
③配偶者や子供が同行する場合、同条件で子供は未婚で16歳以下のこと。
④年金受給証明書(1500USドル以上/月)約15万円か同額以上の収入もしくは利子を証明する公的証書。
⑤インドネシアで有効な健康保険、死亡保険、第三者に対する損害保険に加入していること。
⑥バリ島内指定区域に、3万5千ドルの不動産物件を購入するか、月500ドル以上の物件を賃貸すること。
⑦婚姻証明書。
⑧履歴書 。
⑨インドネシア人の1名以上の雇用証明書。
⑩申請手数料や在外インドネシア公館での取得手数料。
⑪インドネシアスポンサー側での必要書類。